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2004年05月の鵞毛庵日記

芍薬

2004.05.31

     あんまりいいお天気ではなかったけど、ケレルマンの公園まで散歩に。歩くのには日もギラギラでなく、寒くもなくちょうどいい具合でした。そこで見つけたのが、公園の隅の一角に芍薬。おお、こんなの見たことないな〜〜とパチリ。

     先日、芍薬の話を日記に書いた際ちょっと触れましたが、中国の「紅楼夢」の第62話に登場人物が酒宴の酒に酔い、芍薬のしとねで眠ってしまう件があります。その挿絵が一番上の図。顔の上にも服の上にも花びらが散って、からだ全体が芳しい紅の花びらに埋もれてしまったようで、おまけに枕は花びらを集めてハンカチで包んであるという。なんとも優雅であるのだ。

     そしてその下の挿絵は「小野小町翁噺(おののこまちおきなばなし)」(文化10年・1813)という書に載っている小野の芍薬園の挿絵。これはもともとは1743年に書かれた「小野の里」という書から写したものだそうです。
     小野小町は日本ではクレオパトラ、楊貴妃と並んで、世界の三大美人の一人として、そして歌人として有名です。その美人であるがゆえに、恋がつきものでして...深草少将との悲恋物語はご存知の方も多いかも。小町に思いを寄せる深草少将は、小町から芍薬の花を持って通うよう、そして100日目にはあなたのものになると言われたのでした。その言葉を信じて毎夜芍薬を持って通ったのだけれど、100日目には小町がランデヴー(この言い方古いか...でも、生きたフランス語ですゥ)に現れなかったのだ。深草くん、がっくり。小町ちゃんに裏切られたと思って自殺しちゃったのである。昔の男は単純である。笑 そんな簡単に自殺されては、こちとら、何人殺してしまうか判らない。爆 
     さて、どうして小町が現れなかったか? 実は、その肝心な100日目が母親の命日だったので少将と逢うことができなかったのだ。そんなら、前もってそれを言ってあげるべきでしたねェ。罪なおんななのだ。で、裏切るつもりじゃなかったのにィ〜と小町は悔やむ。(遅いよ、姐さん)この悲恋物語は「通小町(かよいこまち)」という能にもなっています。
     で、小町生誕の地とされている秋田の雄勝(おがち)というところにこの悲恋にまつわる99本の芍薬園というのがあったとか。この芍薬は丈は五尺(約1,5m)、白い花で中は薄紫、平安の昔から99本のまま減りも増えもしないということになってます。花の色も文献によって実はさまざまで、薄赤で99輪咲くとか、咲いてる時は薄紅で、散ると白いとか。とにかく、1,5mの丈で99本の枝に花が咲いていたということだったようです。

     今日、公園で見た芍薬は、結構丈もあったし、茂っていて、花の感じが小町の芍薬園のタイプに似てますね。「紅楼夢」の方は、先日、朝市で買った八重の芍薬みたい。フランスには、薄ピンクと白に紅がちょっと混ざった八重の芍薬に「サラ・ベルナール」と名付けています。この間の朝市で発見。ちょっとお高かった。サラ・ベルナール(1844―1923) はヨーロッパやアメリカで一斉を風靡したフランスの大女優。
     どこの国でも美しい人の代名詞なんだな〜〜。立てば芍薬...庵主は相変わらず、立てばギクシャク...

 

聖霊じゃなく雨に降られて

2004.05.30

     今日は聖霊降臨祭。キリストが復活後50日目、そのキリストの昇天から10日目の日曜日。そう、先々週の木曜はすっかり祭日だったことを忘れてた庵主ですが、その日から10日目の今日が聖霊降臨の日です。

     聖霊が、集まった使徒たちの上に炎の舌となって降りてきたことを記念した日です。炎の舌っていうと、なんだかちょっと恐ろしい感じですが、こう聖書に書いてあるのですよねェ。使徒たちはその聖霊にみたされると、まるでお酒に酔ったような興奮状態になり、いろいろの言語で話しだしました。これによりキリスト教会の成立のもとと、世界伝道の始まりとを見ることができるといいます。その後のキリスト教の発展は、この聖霊の力によるものといえ、教会では、「復活」、「主の降誕」と並ぶ大きな祝日としてお祝いします。だからヨーロッパの国々は殆どが祭日になっています。
  
     今朝は隣人の御ミサのTV中継の音で目覚めました〜。明日も祭日で昨日から3連休だから、留守の家が多いはずなのだけど、案外朝市は賑わってました。さくらんぼが安くなってきたので買おうかな〜なんて思ったけど、スゴイ列だったのでヤメ。芍薬の薄めのピンクひと束と、アラブの小ぶりのピーマンを買ってすごすご帰ってきました。お天気も曇ってて雨がぽつぽつだったし。    

 

ワインいっぱい飲んじゃったの巻

2004.05.29

    今日は午前中からカリグラフィーのアトリエSCRIPSITに行って道具をいろいろ仕入れて、近況の話し合い。スクリプシットのアトリエはバスティーユのすぐ近くです。お天気良くてバスティーユ広場の像が金ぴか〜。この週末は庵主もよく知っているドゥニーズのワークショップが行われていて、久しぶりに会って挨拶。参加者にも何人か知ってる顔があってチュっチュッ!

    昨日とうってかわって、午前中から結構暑いでした。昨日のことを思って上着も着ていったけど、汗。

    夜はT子ちゃんと日本から来たお姉さんと3人、朱おやじの焼肉を食べに〜〜。今日は3連休の初日とあって、お客さんが少ない。でも、来てる人は常連ぽい感じ。お勘定頼んだってちっともさっぱり。そのうち、私たちだけになって、おやじさん、飲みねェ飲みねェが始まった〜〜。(^_^)v 昨日が庵主の誕生日だったって言ったら、31?32?だって〜〜〜〜!!うれしいね〜、おやじさん!!きゃは〜〜。

    今夜はおやじも飲みたかったし話したかった様子で、お店を殆ど閉めかかってから、なじみの韓国人が入ってきただけで、すっかり横に座り込んでワインも新たに開けて...ふふふ。実は今夜初めて判ったのですが....

カムサムハムニダ。ありがとう。
感謝ハムニダなのね〜〜。
アンニョンハセヨは安寧ハセヨなんだと。

相変わらず日本語とフランス語となんだか訳のわからない会話で、いろんなお話して楽しい夕べでした〜〜。
もち、ごはんも美味しかったのだ。写真は何度もここの日記で話題になった朱おやじ。
へへへ、ヨン様のことも話題になったべよ。(爆)

 

ひとつ齢を重ねました。(腰いてェ〜〜〜(>_<) )

2004.05.28

きゃははは〜。\(^o^)/
いろんな方々にお誕生日のお祝いの言葉を頂き、ありがとうございま〜す。
ひとつ年をくって、腰の痛い庵主でございますゥ。(^^ゞ

ホント、重いもの持って歩き回っちゃいけませんね〜。レッスンのために資料とか山のようにアレコレ持って歩くの、考えないと...。

中腰での指導も考えないと...とほほほほ。

で、今夜はパ〜ッと、なんて言っても、部屋片付けたりが面倒で(笑)、結局リヤンとお寿司を食べてきました。そしたら、カウンターは知り合いが殆どで、みんなでいろんな話で盛り上がったし、花売りが来たら、お店からバラも頂戴して、おいしいものもいっぱい食べたしィ。満足満足。(^_^)v 女将さんは庵主と同い年なんですが、ねえ、今年で幾つになるんだっけェ〜?判んなくなっちゃった〜と聞かれて、???幾つだっけ?てへへへ。(笑)

昼間はお天気で風が涼しかったのに、夜はなんだか気持ちいい〜。国立図書館から、ぶらぶら散歩しながら帰ってきました。フランスは、明日から聖霊降臨祭というので3連休です。先週木曜に昇天したキリストが、天から聖霊を地に降らせる日です。そんなありがたいことはどこへやらで、みんな三連休で遊ぶことばっかり。(笑)

 

「太郎くんと次郎くん」や「花子ちゃんとみーこちゃん」が結婚する日

2004.05.27

    ちょとこのところフランスで物議をかもし出しているのは、同性愛者間の結婚。フランスもいよいよです。1999年に、パクスという法的に結婚していなくても、申請すれば同じような権利が得られる法律ができたのですが、それでもやっぱり結婚したいカップルがたくさんいるのです。北欧では93年のノルウェーをはじめ、スウェーデン、アイスランド、フィンランド、そしてオランダやベルギーも同性愛者間の結婚を法的に認め、養子縁組を認めている国もあります。ベルギーはカップルの片方だけがベルギー国籍で居住者であれば、だれでもOKなのです。

    フランスでは6月5日にボルドーの方の町で第一組目の結婚が市役所で行われる予定で、それを認めるかどうかで騒がしくなっているわけ。フランスの結婚に関する法律によると、結婚とは二人の大人が云々となっていて、男と女と明記していないというのが、今回の結婚を支持する人たちの「この結婚が不法でない確たる証拠」になっていますが、この法律って100年以上前にできたもの。その頃にはいちいち男性と女性が、なんて考えるまでもなく当然だったのだから、そんなのいいがかりだ、と頑張る人たち。

    ここで一番問題になっているのは、正式に結婚を認めると、養子縁組も可能になるということ。パクスでは同性愛カップルには養子を得ることは法的に禁じられています。ま、本当にカップルの片方の自身の子である場合は違うでしょうが。女性に母性愛があるように、男性にも父性愛があり、やはり父親になって子供を育てたいと思うのですもの。女性の場合はいざとなったら精子バンクという手がありますが、男性の場合は、代理母さんがいないと子供はできないわけで、そこが難しいところ。笑い話のようですが、結構聞くのが、ホモの友だちから代理母を頼まれるという女友達の話。映画なんかでもこの手の話はありますしね。実際、庵主の回りでも、そういう話は耳にします。庵主のところにはついにお願いが回ってこなかったな...(爆)。

    で、子供を育てるのに父親と母親がいるのが通常の自然の形で望ましいからなのですが、庵主個人としては、片親だけ(これ、多いからね〜)、家庭内離婚のような状態、暴力をふるったり虐待したりならば、そんな環境よりも、お父さんが二人でもお母さんが二人でも、幸せで愛情たっぷりならそのほうがずっといいと思うんですけどね。それと、子供が学校などで周囲と違うことで悪影響を受けるとか言ってますけどね、子供自身は自然体でそんなこと全然ないと思うのです。そういう悪影響って、大人が植えつけるもの。

    同性愛カップルは認めるけれど、子供のことを考えると結婚は反対という人がかなりいます。ま、そう簡単にはいきませんが、パクスだけでも無理だって言ってたのが法が成立して当然のようになったし、少しづつ前進するということでは、今回の結婚が認められても、られなくても、先々のためにも一石を投ずる大きな出来事です。    

 

立ったり座ったりしても...

2004.05.26


    フランス語では牡丹も芍薬もPIVOINE ピヴォワンヌ。(英語だとPEONY)西洋では区別がないというか、判ってない。ま、原産が中国だから仕方ないといえばそうなんですが。日本では「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」なんて、美しい女性の姿にも登場します。「紅楼夢」の中に、お庭の芍薬の茂っている傍らで昼寝をして夢をみるエピソードがあり、読んでいてなんて美しいのかしら〜なんて思った庵主。

    芍薬は草ですっと生えてるので[立てば芍薬」。根っこが鎮静や鎮痛剤として漢方薬では重要なもののひとつです。牡丹は木。枝が横に張って豪華なので「座れば牡丹」。牡丹といえばお獅子。「石橋[しゃっきょう]」や「連獅子」に出てくる派手なお花は牡丹です。花札には牡丹には蝶だけですが、「連獅子」ではその胡蝶と獅子が戯れてますね〜。あとは、「唐獅子牡丹」。(笑) 

    パリの花屋さんにも、ちょうど今は芍薬が出回っています。写真は先週、朝市の花屋さんで買ったもの。固いつぼみだったのが順番に咲いています。そして、音もなくぱさっと静かに散ってしまう...。 

    庵主は立ってはギクシャク、座ればボテッという具合でございますですゥ。

 

ここの上をいったい幾組の恋が通り、セーヌに流されたことか...

2004.05.25


    昨日の日記で予告したミラボー橋です。

Le pont Mirabeau            

Sous le pont Mirabeau coule la Seine.  
Et nos amours              
Faut-il qu'il m'en souvienne       
La joie venait toujours apres la peine  

Vienne la nuit sonne l'heure       
Les jours s'en vont je demeure.     

ミラボー橋

ミラボー橋の下をセーヌは流れる
そして私たちの愛も
思い出さねばならないのか?
悲しみの後に必ず喜びが来たことを

夜が来て、鐘が鳴り
日々は去り、我は一人。

      (アポリネール作/堀口大學訳)

    これはギヨーム・アポリネール(1880〜1918)の「ミラボー橋」の冒頭部分。アポリネールは20世紀のフランスを代表する詩人。26歳の時に、ピカソのアトリエ「洗濯船」で、かけ出しの女流画家マリー・ローランサンと出合い、二人は激しい恋に落ちます。やがてアポリネールが「モナリザ」盗難事件に関係しているという疑いを警察から受けると、6年の恋に終止符を打って、マリーは他の男と去っていきました。盗難事件の疑いは晴れたものの、悲恋に打ちひしがれたアポリネールはその気持ちをこの詩に詠んだのです。
    彼はその後もずっとマリー・ローランサンを思い続けていましたが、5年後に流行のスペイン風邪にかかって38歳の生涯を閉じます。「悲しみの後に必ず喜びが来たことを」って自分を励ましながら散ってしまったアポリネール。


    これをね〜、高校のフランス語の授業で扱ったって、判るわけなぁい。(笑)やっぱりね〜、実際にミラボー橋に立ってセーヌを眺め、悲しい気持ちも知らないとね〜。な〜〜んちゃって。はっはっは。

    ということで(ってどういうこ??)、パリ市内を流れるセーヌに掛かる橋は32本あるのですが、そのうちの一本で、完成は1895年、橋の長さが173m、幅は20m。ジャン・レザルとアメデ・アルビという人たちが設計。橋脚の上に4体の海の神々のブロンズ像があります。写真の橋全体はエッフェル塔を背に川上から。ブロンズ像は右岸16区側の右が川上、左が川下側の像です。
    1990年に修復しましたが、殆ど痛んでいなかったそうです。今日、こうしてこの橋を見られるのは、第二次大戦中、ドイツ占領軍による破壊の前にパリが解放されたから。持って行けないものは壊しちゃえ〜〜みたいですね〜。なんか。ま、この話はまた別の機会にィ。   

 

自由の女神は今日もセーヌに流れる恋をみつめているのだ

2004.05.24


      いいお天気と程よい気温に戻りました!今日は朝8時から水道工事で断水だったので、夕べ遅かったにもかかわらず、断水が気になってメチャクチャ早く目覚めてしまった庵主。ま、落着いてシャワーも浴びたし、ゆっくり朝ごはんの後、まづ午前中の出張レッスンへ。午後のレッスンは今日からスタートのグループで、お邪魔したお宅がミラボー橋のすぐ近くでした。久しぶりに橋のあたりをぶらぶら。ミラボー橋は20世紀初頭のフランスの詩人ギヨーム・アポリネールの詩集「アルコール」に収められた「ミラボー橋」の詩で、日本のみなさんにもなじみがあると思います。これまた、堀口大學の訳が美しいんですが、橋の話とこの詩は明日の日記にでも。

      今日は写真の「自由の女神」のお話。数年前、フランスは日本文化年で法隆寺の夢殿の薬師如来がパリにやって来ましたが、そのお返しにと、フランスから東京のお台場にしばらくお邪魔していた自由の女神、覚えてますか?なんでも、今は日仏友好を記念してレプリカがあるそうですが。そのお台場へ行った女神像が本来あるのが、ミラボー橋の東へ一本お隣のグルネル橋の脇なのです。お天気も良くてエッフェル塔と一緒に綺麗な写真が撮れました〜。(^_^)v ミラボー橋から撮影。

      自由の女神というとなんたってニューヨークですが、そもそもあれは、1886年のアメリカ建国100年を記念してフランスからプレゼントしたもの。あの頃は仲良かったんですねェ。当時のフランスはアメリカ新大陸の領土のことでイギリスと敵対してて、イギリスと戦うアメリカ植民地を支援する形になり、やがて晴れてアメリカは独立宣言するに至ったということから、お祝いとして贈ったわけなのです。彫刻家はフランスのバルトルディという人で、鉄の骨組みなどはエッフェル塔の製作者のエッフェルが携わっています。「自由は世界を照らす」というコンセプトのもとに、古代ローマの様式で女神を自由のシンボルにし、女神の顔のモデルはドラクロワの描いた「 民衆を導く自由の女神」(一時期100フラン札の柄だった)と、自身の母親をイメージして作成したのだそうです。頭の冠りもののとんがりは7本あって、七つの海を象徴。
      予定よりも建設工事が膨らんで、資金繰りに頭だけパリ万博に展示して寄付をつのったり、記念の宝くじを発行したりしてやっとアメリカに着いたと思ったら、今度は土台が予算不足で完成していない。ありゃ〜。アメリカ側でも似たようなキャンペーンで資金繰りして、100周年から10年も遅れたけれど、1886年になんとかニューヨークで除幕と相成りました。

      そして、1889年にはそのお返しとして、パリに住むアメリカ人達がフランス革命100周年を記念して贈ったものが写真の女神像。NYのよりは小ぶりですが、高さは11.5m、重さは14t。1889年11月5日に製作者のバルトルディの手によって除幕式が行われたそうです。左腕に抱えるのは独立宣言書の代わりに、フランス革命を記念して1789年7月14日の日付が刻まれています。

      パリにはもうひとつ自由の女神があります。それはパリの6区、ソルボンヌ大学の近くにあるリュクサンブール公園内にある像。これはもっと小ぶりです。バルトルディは像を作っては型を取るのを繰返して大きくしたとのことで、恐らくそのうちのモデルだったものでしょう。今度この公園に行ったら写真撮ってみまぁす。  
     
      

 

ニュースに事欠かないフランス

2004.05.23


     さっそく薬局で重曹を買って、蕨のアク抜きしました〜。ぶくぶくぶく。時間が経つとお水が黒くなりましたぁ。夕飯時に、どうかなぁとアク抜き具合を確かめるためにちょっとだけ山葵醤油で食べてみました。OK、OK!!(^_^)v うまくいった感じですゥ。なんでもキムチの素につけてもおいしいらしい。

     日本も急に暖房が必要なぐらい寒いところがあるみたいですが、なんだかパリの気候のようですねェ。こちらは涼しいのも落着いて、今週は22〜3度にはなるみたいです。こういう風に寒くなるのはなぁ、体がおっつかなくて困るのだ。昨日お邪魔したお宅には家庭菜園があるのだけど、今年は春が寒くて南瓜の芽が出ないとかで、いつもに比べるとなんとも淋しい風景でした。

         *************

     掲示板でもプリンさんが書き込んでいたパリのドゴール空港の事故。昨日やっとカンヌが済んで、明日からテニスのローランガロスが始まりますが、その間にもしっかり出来事が。TVのニュースで様子を見ましたが、今のところ死者が5人か6人というはっきりしない状態。どうも遺体の確認ができないらしいのです。それだけ事故がヒドイってこと。ここ数年、飛行機の発着数が増えて、ドゴール空港の第二はフルスピードで増築、ターミナルがじゃんじゃん増えて、行くたびに違う空港みたいな感じだったのだけど、急ぎ仕事の安普請だったんじゃないか...。案の定、匿名で顔を隠して、ここがこうで危なくて、ここがどうとかでって、図解入りで説明している工事に関係した技術者らしき人の、「私は当初から危険を察知して指摘していたのに...」式のルポもニュースで流してました。
     ちなみに日本行きのエール・フランスとJALはこの第二空港のターミナルFです。崩れちゃったのはE。庵主はANAか他の国の飛行機が多いので、第一空港の方がおなじみです。  

 

ワラビ狩り

2004.05.22

    カンヌの映画祭が終わりました〜。予想も出ていたし、問題作として騒がれていたドキュメント「華氏9/11」がパルムドール。グランプリは韓国の「OLD BOY」。女優賞は元旦那が監督したフランス映画「CLEAN」主演のマギー・チェン、そして、関係者の評でも男優はぁ??う〜ん、という感じだったからなのか?ぬぁんと、日本の「誰も知らない」に出ている中学生の男の子!!映画見てないからなんともいえませんが、どういうことなのかなぁ??
    今日の授賞式を見ていて思ったのだが...日本人ってエンターテナーじゃないのよね〜。冗談のひとつも言えない。言葉の壁もあるけど、それでも韓国の監督と主演男優は韓国語でよくしゃべり、冗談もいったりして楽しかった。なんだか映画の中に蛸が出てくるらしいんだけど、この映画のために犠牲になった4匹の蛸にも感謝したいって。(笑)そこに持っていくと、男優賞の少年は中間試験で日本に帰ったとかで、監督が壇上に。通訳付けてんだから、もっとマシなこと言えよ〜〜。

    タラちゃん、めいっぱいアジア系に賞をたくさんくれて、フランス映画にもシナリオ賞とか4本ぐらいちゃんと賞をあげて、パルムドールはアンチブッシュの問題作という、いつもの雰囲気じゃない終わり方でした。新し物、変わった物好きタラちゃんでした〜。

            *********

    さて、今日は俳句会でパリの郊外へ。実は夕べ夜中に今村昌平の「楢山節考」をTVでやってて(カンヌ映画祭に合わせて昔のパルムドールいろいろやってます)、寝たの遅かったのですが、予定より少しだけ早めに行って、最寄の森でワラビ狩りと相成りました。ワラビ狩りなんて久しぶり〜〜。20年ぐらい前までは、5月になると必ず行ってたんですが、最近はすっかりご無沙汰してました。写真の森の去年の枯れたわらびや茨や木が茂っている中に入り込みまして、黙々と摘むのに精をだしました〜。3人で取りに行ってスーパーの袋に3つ山盛り。他の人たちとも分けて持って帰ってきたのが写真左下。

    今日教わったのですが、最近、頭の部分に発がん性があるとかで、茎だけ食べるんだと。え゛〜〜。どうやら、頭の若芽のあたりは特にアクが強く、これがいけないらしいです。もう、昔に山ほど食ってしまったでねェか。アク抜きをすれば問題ないとか。明日、アク抜き作業に取り掛かる予定。

 

さて、どうなりますか?

2004.05.21

     急に10度ぐらい気温が下がって涼しい〜〜。(>_<)

     今日はカンヌ映画祭のコンペの最終日。明日がいよいよパルムドールの発表です。映画関係者の評によると、韓国の映画(日本のアニメがもととかいう)が結構評判よく、最優秀女優は中国のチャン・ツィイという声が最も多い様子。さて、どうなりますか?
   
     そして明日はスペインのフェリペ皇太子の結婚式。お相手は一般の民間人の出なうえに、離婚経験者、両親も離婚しているという女性なのだ。スペインのテレビの花形ジャーナリストとして活躍しているキャリアウーマンなので、知名度もある人なのですが、とにかく前代未聞のできごとで大騒ぎ。先のマドリッドのテロも吹っ飛ぶほどだとか。将来スペインの王様になるこの皇太子は、この結婚を許してもらえなければ王位は捨てるといって、周囲を大慌てさせたらしい。めでたく話はまとまったけれど、お相手の女性への王宮内での風当たりは易しいものでもないよう。ここで、フランスのラジオのニュースでは、当然日本のことを例にあげて、先日の皇太子の異例の会見のこと、雅子様のことなどいろいろ細かく話してました。

     イギリスだのモナコだの、すったもんだには慣れっこの王室いっぱいありますからね〜。スペインはこんなこと初めてだそうで、大分うろたえている様子。さて、このお二方、将来、良き国王と女王様になれますように。
       

      
     
     
     
     

 

とんだおバカをやってしまった

2004.05.20

     今日は朝は比較的きちんと起きて、化粧もバッチリ、衣服も整えて、予定をいっぱい立ててお出かけした庵主。いいお天気だ〜〜。暑くならないうちに用事をこなしてしまおう〜!と張り切ったのであぁる。

     まづ、カリグラフィーのアトリエに道具を仕入れに行こうと思ったので、10時に電話してみたけど、案の定、レッスン中は電話に出ないので、あっさりと後で寄ってみればということにして家を出た。今日は木曜なので朝市が立つ日。買い物で人が賑わっている感じのを横目にメトロに乗った。最初の目的地は乗り換えなしの一本だけど、長く乗るので座れればいいなぁと飛び乗ったら、空いてる席がなかった。でも、すぐ次のイタリー広場は大きな駅なので殆どの人が降りて、悠々着席。5駅ぐらい過ぎてから、なんか変だな?と思ったのは実はガラガラだったのだ。ん??この時間にこんな空いてることって?なんか不安になって、手帳を開いてよく見たら...きゃはははは〜〜〜!!

     今日は祭日でした。(~_~;)

     キリスト昇天祭だったのだ〜。そういえば、管理人室、明かり点いてなかったじゃないかぁ!!「小包届いてます」のボードも掛かってなかったじゃないのォ!! いつもの木曜の朝市にしちゃ、賑わってたじゃないのォ〜。爆!! あ゛〜〜〜。っていうことは、アーティスト協会も、アトリエも、帰国のための航空チケットも、日本食品店でお茶買うのも、みんなパぁ〜〜ってこった〜。とんだ失態でした。(^^ゞ んもゥ〜〜、せっかく張り切って出かけたのに。日に当たると思ったから、ばっちり顔はプロテクトしたっていうのにィ。

     ということで、気付いた駅はピラミッド。このまま回れ右して帰るのはシャクなので、国立図書館まで違う線で戻り、ブラブラ歩いて中華街を抜けてちょっと散歩。そして、朝市をぶらつくことに。DVD屋さんをゆっくり眺めて、あとはぐるっと見て回り、最後にお花屋さんで季節モノの牡丹色の芍薬をひと束とアラブ系の八百屋さんでしし唐のお化けみたいなピーマンを三つ買って帰ってきました。なんだかな〜〜。間抜けなことしちゃったな〜。(笑)

          **********

     今夜、テレビでキムタクみかけました〜。「2046」のフィルムの編集が間に合わないかも?!なぁんて、いつもの王家衛で、映画祭が始まって以来初めての会見中止に。だって、今朝はまだ監督もフィルムもカンヌに着いていなかったのだ。会見は映画上映の前にやることになっているので、今回はそれが全くなく、夜の上映も7時からというのが30分遅れてました。その直前に監督さんと、主な出演者がカンヌの赤いじゅうたんに現れたわけ。その主な出演者は、トニー・レオン、チャン・ツィイー、コン・リー、もう一人中国の女優さん、それと金髪くんのキムタク。マギー・チェンはいなかったな...。その模様をコメントしてた人は、当然、キムタクは知らないから顔は映ってたけど名前もいってもらえなかった。この「2046」って4年前にカンヌで話題をかっさらった「花様年華」の続編とされていて、話が未来や過去へ交錯するらしい。この監督得意の一度じゃわからない映画なんだと思います。ぞくぞくします。早く観たいな〜〜。キムタクは殺し屋の役なんだって。
     昨日は、招待作品でもう一人の中国の監督、張芸謀の作品が上映され、「HERO‐英雄」に続いて古代武侠映画。アンディー・ラウと金城武に、またまたツィイー嬢が出てます。彼女はただ今人気絶頂ですね〜。この映画も観たいな〜〜。

          **********

     今日、木曜が祭日だってことは、世の中、明日の金曜をポン(橋)にして4連休という人が多いはず。だから明日、今日できなかった用事がすべてこなせるかどうかはあやしいもの。うちにあるカレンダーはすべて日本のなので、祭日の印は日本ののみ...。航空会社のだと、自分でシール貼るようになってるんですけどね、今年のは電話会社ので...自分で付け加えないと...。トホホ。

 

白いアスパラガス

2004.05.19


    もう、あちこちで話してるけど、日記には書いてなかった白いアスパラガス。今ごろがちょうど季節です。アスパラというと、日本ではグリーンが主体で、ホワイトアスパラはほとんどが缶詰ですよね。こちらは、アスパラは白が主体。グリーンはほんの数年前から市場に出回っています。フランスは自給自足できる農業国で、自分たちで作らないものは輸入も滅多にしてなかった傾向にあり、日本ではおなじみのブロッコリーやグリーンアスパラなんか前はなかったんです。この10年ぐらいで随分変わってきました。
   
    アスパラは本当は同じものなんだけど、栽培方法がちがって、日を当てると青くなり、もやしっこのように土をかけて日に当てないと白くなるらしいです。そして色以外にグリーンとの違いは、皮が硬い、アクが強い。皮はしっかり剥かないとスジスジ。専用の皮むき器があるみたいですが、庵主はいつも包丁で剥いてます。結構めんどうなのね〜。でも、今の時期しか出回らないし、季節物だからちょっと手間かけてもいいかっていう感じ。

    フランスでは、皮を剥いて茹でたのに、バターソース(バターを溶かして作ったソース)をかけて食べます。最近はきっと、簡単に出来合いのサラダ用ソースをかけてるだろうな?庵主は、日本風にマヨネーズなんていうのもありますが、もっと和風に酢味噌和えとか胡麻和えとかも。硬めに茹でると歯ざわりだけは独活のようにもなります。あの独特の香りもクセもないけど。

   実は日曜の朝市で、オマケで山のようにアスパラガスを買うハメになって、このところ、毎日せっせと食べてます。今夜はクリームスープに。いつも茹でて何とか和えやサラダじゃ飽きちゃうし。
   写真は日曜に朝市で買ってきたばかりの状態。1,5kgあります。笑 葉っぱはルーコラ、苺はフランス西部の産のガリゲットという種類です、香りが良くてほどよい酸味と甘さ。てんてつさんのところで聞かれて気付いたのですが、市場や小さなスーパーで買うと、今でも紙袋使っています。ちゃんと果物や野菜のイラスト付き。新鮮な野菜や果物を食べましょうなんていうコピーもついてたり。
 

 

気が散ってませんかぁ?

2004.05.18


    なんだか急に暑くなりました。今日は25度前後あった様子。明日はもっと暑くなるらしい。しかし!金曜から週末にかけて10度ぐらい気温が下がるとか。これなんだよな〜また。

    いつもカッコイイおにいさんの話ばかりで、掲示板に苦情が届いたりしてますが(爆)、これはどうだッ!! 文句でないだろうな。お待たせ〜。女性の下着メーカーの広告です。ふふふ。

http://www.aubade.com/lecons/fr/ここに、いっぱいあります。

http://www.aubade.com/lecons/uk/←英語のページはこっち。

    ちゃんと、男性のと似たようなの考えてマーケッティングしてんのよね、と思ったらこれは、AUBADEオォバッドという女性の下着メーカーが「魅惑のレッスン」と題して今年のカレンダーにした写真シリーズのようでした。それで、各写真にレッスンNo....ってちょっとしたアドバイスが付いています。写真のレッスンNo.59は「相手の気を散らす」。ほかに、No.1はブラジャーで「彼にちょっと酔いを与える」、No.42はガーターで「めまいと動悸を生み出す」とかね〜。

    カレンダー以外にも、毎年大きなビジネス手帳みたいなのも出してます。もちろん写真満載で。

    写真は、イタリー通りで撮ったもので、ちょうどカレンダーの5月の写真でした。庵主もだんだんこうやって、着実に妖しいカメラマンになってきております。(爆)

 

恨み節はジコチュウかもしれない

2004.05.17

     待ちに待った公開日!!今日から急に気温も上がって五月の美しい巴里が蘇り、「キルビル2」を観て参りました〜〜。昨日の「トロイ」と違って、こちらは日本より公開が遅く、首を長〜くしてたしだい。

     噂どおり、volume1に比べて、ちょっと違った雰囲気の作り。監督曰く、確かに感触の違う仕上がりだけど、どちらが欠けても存在し得ない作品。一作目で服部半蔵が言ったでしょ?復習の道は決して一直線じゃないって。まさにこのセリフの如し、ということらしい。今日映画館で読んだ雑誌のインタビュー。

     さて、庵主はふと思ったのである。それは、ブライドは組織を勝手に自分ひとりの考えでとんずらして、その裏切り行為に対して教会での抹殺にあったわけで、彼女の復習とは、今風に言うなら「逆切れ」なんですね。それを、自分の幸せをぶち壊された、子供を殺された(本当は生きてたけど)との怨念に復習に立ち上がったわけですが...。ちょっとまちねェ。人殺しを稼業としているオマエさんが、自分の幸せだ、子供を奪われただって、そりゃ、ジコチュウてもんですぜ、ネエサン。
     ビルは最初は彼女が仕事に失敗して殺されちゃったと思い喪にも服したっていうんだし、それが組織を黙ってとんずらしたとわかりゃ、当然の行為。組織の内容も内容なんだし。子供ができたことを言ったら取り上げられちゃうと思ったって、ブライドは言いますが、待てよ、なんで子供なんかできちゃったのよ、作っちゃまずいんなら、いくらでもやりようがあるでしょうに。(笑) 
     と、ここでまた疑問。ビルの弟バッドはなんだか足抜けして普通の生活してるみたいじゃない?どういうこと?「彼女が復習しに来るのは当然」なんて言っておきながら、それを静かに受け入れるのかと思ったら、結構、返り討ちなんかしちゃってね〜。だったら、何で物分りのいいようなこと言ったんだ!あたしゃ、一作目であのセリフ聞いた時、もっと違う展開を想像してしまったではないか。ぶりぶり。 それと、彼が売っちゃったと言ってた刀が実は手元にあったというのも、もう少しなんか説明欲しかったな。そこに彼が組織を抜けたいわれもあると思うのですゥ。
     
     エル・ドライバーとの女の壮絶な戦いは、最終的には中国人の師匠の仇討ちになったのや、バッドはブライドじゃなくてエルに殺されちゃうのは、なんか複線のストーリーのようです。エルとビルの背景も出てこないし。

     最後にブライドは母性愛の権化のようになってるけど、なんかね〜。よく考えてみるとビルの行為はごく普通のリアクションで、ま、ご本人も白状したとおり、ちょっとオーバーリアクションしちゃったわけですが(笑)、やっぱりブライドはジコチュウだ。バスルームで床に転がって幸せをかみしめてるシーンなんか、ちょいとあんた、それはないでしょうが。自分が今までしてきたことへの憎悪も反省も懺悔もないじゃんか。ビルの言うとおり、ブライドは「生まれながらのスーパーマン」だってことか? 
     そして、あの子供はなんか気味悪い存在。結局人殺しの子は人殺しのような気がしてしまうの、庵主だけかしらぁ?黒人のあの子はどうしているだろうか?

     もうひとつ気になった。ブライドと娘を車で迎えに来たのは誰?あの、ビルの居場所を教えてくれたオッサンかいな?


     ということで、タランティーノの映画はこれだから訳が判らず面白くて、極上B級超娯楽大作ということで、いかがでしょうか? 今日の「恨み節」は一人ぼっちじゃなかったですゥ。(笑)

        エルとお茶目なタラちゃん

     
     

 

歴史の影に女あり。

2004.05.16


     今日急に誘いがあって、「トロイ」を観て来ました〜〜。\(^o^)/本当はキルビル2を観てからと思ってたけど、リヤンから電話があって、もう、「はいはい、行きますゥ〜。」ということに。

     まず、簡単なあらすじから、みなさんも小さい頃に読んだかも知れないギリシャ神話に必ず出てくる「トロイの木馬」。古代ギリシャの詩人ホメロスの叙事詩「イリアス」に記された「トロイ戦争」の物語です。どういう話だったかっていうと、トロイの二番目の王子パリスがスパルタの王妃ヘレナを略奪しちゃう。なんちゅうヤツだ!ったくゥ。それがもとで、ギリシャがトロイに戦争をしかけることに。しかし、アグメムノンという王様は王妃を奪い返すなんちゅうのはタテマエで、本音はトロイを攻めてギリシャ全般を手中に収めようというのが目的。そこに女神の子といわれる無敵の戦士アキレス登場!強い味方です。で、結局最後はトロイは攻め落とされちゃいます。
     
     今回注目はブラピ〜。無敵の戦士アキレスです。最初は、ええっ?と思った庵主ですが、この役柄のために何ヶ月も訓練して肉体改造したそうな。甘いマスクが邪魔して線が細いのがどうしても感じられるシーンもありましたが、程よいムキムキは二重丸。裸のシーンも何回かあるの。ふふふ。フランス映画だったら全部見せてくれるのになぁ〜〜と残念で仕方ない!!(^^ゞ
     個人的にはリングで人気の出たとかいうパリス役の俳優好きじゃないし、その兄王子ヘクトル役の俳優も趣味じゃないのでちょっと残念でしたが、ユリシウスのショーン・ビームとか、アキレスの補佐役の人はなかなかいい役柄でした。トロイの王様はピーター・オトゥール。おじいさんになってますよ〜。目だけは「アラビアのロレンス」のままの青いまなざし。
     
     古代ギリシャの戦争シーン。もうごちゃごちゃのめちゃくちゃ。兜に鼻あてが付いているので、顔の判別つかないし、誰が敵やら見方やら。死体はばんばん踏みつけるし、訳が判んないです。また、死んだ兵士を一斉に海岸で荼毘にふすんだけど、思わず鼻を塞ぎたくなった〜。臭いですよ、本当にあんなことしたら。(笑) 最初に海からトロイに攻め込むシーンは、まるでノルマンディー上陸作戦みたいで、人間のやることって、何千年経っても変わらないのかと、あらためて変に納得。でも古代の戦術はなかなか面白いのもあって関心したり。アキレスとヘクトルの一騎打ち、なかなか良いです。甲冑も刀も盾も重そうな感じがよく出てて、鍛えて練習してますね。決めるところはピタッとカッコいいし。お勧めシーンです。  

      アキレスって非情で残忍な戦士(ブラピのイメージじゃないんですよねェこれが)で、一匹狼的な面もあるのだけど、今まで自分が殺した人たちが、毎夜出てきて自分を迎えようとしているなんて語る面も。 

      最近の映画はどうしても恋愛ストーリーを入れないと一般受けしないんでしょうね。セリフでは男の名誉と栄光と勇気なんていってるけど、それだけじゃダメなのね〜。そのせいで、アキレスの最期はちょっと不満な庵主です。ま、ブラピだからああじゃないといけないのかな〜?日本での公開はまだ1週間ぐらい先だから、ネタバレになるのでこの辺で。
      
      しかし、たったひとりの女のために、国が滅びる。う〜〜ん。一国を滅ぼせるほどの女に...なりたかないな〜。(爆)

 

危ない土曜日

2004.05.15


     相変わらず夜更かしなんもんで、今朝もぐっすり眠っていた庵主。その間に、ぬぁんと、近所のスーパーが強盗にあっていたのだ〜〜!! ピーポーピーポーもウ〜〜〜も聞こえずにおりました。とほほほ。(でも、うちは中庭に面してますから〜〜って言い訳してど〜する?笑)

     朝の8時過ぎ、従業員12人が開店準備中に、武装した二人組みが押し入ったとか。従業員1人を人質にとって金庫に案内させている間に、他の従業員は外に逃げ(仲間を見捨てたんだな?笑)、しばらくして犯人二人組みはその場を立ち去ったらしい。人質になってた人はちょっとした隙にトイレに逃げ込んだそうな。(しっかりしてる)やがて警察がやってきて、建物内に犯人もしくはその仲間が潜んでいないかを、2時間以上かけて緻密にチェックして、スーパーの周囲も非常線を張った状態だった様子。誰もいないことを確認してスーパーは営業開始したようです。で、被害の方はたいしたことなかったみたい。金庫は開けられなかったみたいだし、多分、まだレジにお金入っていなかっただろうし。幸い、けが人も出なくて良かった。犯人逃亡中。

     ラジオをつけて、今朝の一番のニュースっていう感じで、えええ??!!13区のスーパーが強盗?!と、お茶を噴出しそうに。どこかしらん?中華街のはずはないだろうし、なんて思ってるとトルビアック通りだというので、恐らく中華街方面じゃない反対側だなと推測。お昼のTVのニュースで見たら、思ったとおりでした。スーパーの名前ATACアタックっていいます。普通のスーパーで小ぶりのチェーン。まさにアタックされちゃったんだなぁ。良く散歩やバスで前を通ります。夕べも気持ちよくブラブラ歩いてたな、すぐ近く。(あぶねェ〜〜)
 
     どうして中華街ではないかと思ったかというと、よそ者がああいうところは狙えないからです。治外法権じゃないけど、華僑の結束固いしね〜。一度、お店で万引き現行犯に遭遇したのだけど、そりゃ、かわいいベトナム人のレジの女の子、蚊も殺さないような顔してて、いきなり般若のようになって罵声を浴びせてました。犯人であるアラブ系のおばちゃんもシブトイ。(笑)明白なのにいけしゃあしゃあとしらばっくれてる。あっという間に誰かが通報してお巡りさんがやってきたけど、その前に店中のお客と従業員の中国系の人たちがわっと取り囲んで、スゴイことになってました。フランス人は唖然と眺めているばかり。庵主はそのほぼ中間に位置しておりましたぁ。微妙な立場ぁ〜。犯人はどうにか御用になって一件落着。みんなでパチパチしちゃいました。前はこの界隈の警部さんはベトナム系の人で、なんか心強い感じでしたねェ。

      今日は久々いいお天気で午前中から散歩や買い物なんて思ってたけど、犯人武装して逃亡中ですからね、お出かけ控えました。夕方遅くまで買い物はお預け。写真は自分では撮りに行く勇気ありませんから、ネットニュースのを失敬しましたぁ。

 

「いづれがあやめかかきつばた」

2004.05.14

今日は久しぶりに夜お出かけして、飲んで楽しく帰ってまいりました〜。なんせ、メトロが工事で夜間すとっぷしているので、バスで遠回りして、ブラブラ帰宅。夜ぶらつくのはご無沙汰だったな〜と、いつもは昼間の散歩道を。寒さも収まって、気持ちよい散歩となりました。

    これまた久しぶりに今月の一枚もUPしましたので、どうぞご覧下さいませ〜。季節に合わせて「杜若(かきつばた)」です。写真は今月の一枚を書いた際に、頭文字のお試しをしたもの。いつもは羊皮紙にやっていて、金箔を紙に置いたことがなかったので練習してみました。紙でやるのはやっぱり仕上がりが羊皮紙とは随分勝手が違いました。お試ししてみてよかった〜。箔の仕上がりの表面が、いくら下地を厚く塗ってもざらざら出てしまって、めのうで箔を磨いていると、どんどんそれが目立ってしまいました。(>_<) このお試しの頭文字は、業平の形見の冠の紐の朱色からイメージしたのですが未完成で、最終的には文字自体に箔を置いたのでこのデザインは却下となりましたぁ。杜若はかなり丁寧に描いたので保管していたから、同時にちょっとお見せする次第。

    よく耳にするのに、杜若、あやめ、菖蒲の違いはいかに?そう思ったことありませんか?うんうん、と頷いている、あなた!笑
     
    どれもみんなアヤメの仲間で植物学上ではアヤメ科アヤメ属です。やっぱり同じじゃないか〜。世界中で200種類が知られているそうで、自生種から園芸種とバラエティーに富んでるわけです。日本ではその代表が花菖蒲です。ん?花菖蒲?そう、お花が目立って咲くのは花菖蒲というのが正式。実は、単に菖蒲というと、なんとサトイモ科で、葉っぱが似ている別のものです。端午の節句の菖蒲とは、本当はこっちの方だったんです。が、それはさておき、お花の区別。
   
    もう、判りやすく単純に言っちゃうと、花菖蒲は花に黄・白・紫・青などいろいろな色があり、花びらの基のところに黄色が入ってる、カキツバタは花は濃紫色で白が入っていて、アヤメは紫色の花で網目(文目)状の模様があるということです。
   葉っぱもそれぞれ違うのだ。花菖蒲は「葉の主脈が葉の中央に表に一本、裏に二本、はっきりと突出する」そうです。??? 杜若は「花菖蒲に比べ細く、葉の主脈はほとんど目立たない」そして、あやめの葉は「花菖蒲よりやや幅広で、葉の主脈は目立たない」んだそうだ。なんかこれでは判りづらい。
   もっと判りやすいのは、杜若は湿地に生息、花菖蒲は湿地と草原、あやめは排水の良い草原、となってます。水と共に描かれてたり、水際に生えてるのは大概が杜若ってことですね。
   
   では、尾形光琳の代表作のひとつである屏風絵はさてなんでしょう?なんて言わないから安心してください。(笑)杜若です。(「燕子花図」)

写真の花、どれがどれだか、判りますか〜?

 

海賊版の是非

2004.05.13

    カンヌ初日のコンペ作品はイタリア映画と並んで、日本の「誰も知らない」。(って誰も知らな〜いって、誰もが反応かな?笑)是枝裕和という監督さんの映画です。親に捨てられ?死別?、とにかく小さい兄弟4人で生きてゆくとかいうストーリーのようですが...。ニュースではカンヌの海岸で主演の子供たちが跳ねてはしゃいでましたぁ。

    平行してちょっと話題になっているのが、映画の海賊版コピーの話。それに対して、タランティーノは、100%否定することはできないと言ってます。と、いうのは、自分が若いとき、とうていアメリカでは公開もされずビデオも入手できないような映画を海賊版コピーでいっぱい観たお陰で、今日の自分があること。また、何年か前に北京に行った時、誰も自分のことなんか知らないと思っていたら、若い子にアナタの映画はビデオで全部観ました、大ファンですゥって道で言われたらしい。中国では彼の映画は公開されない(できない)ので、みんな東南アジアなんかの海賊版をコピーして観るしかないのです。海賊版がなければ知ることもできないわけ。だからどんな手段であっても、自分の作品がより多くの人の目に触れるということはすばらしいことだと。しかし!それは自分にとっての利点であって、映画制作に関わるすべての人にはそうは行かないけどって。
    海賊版やコピー商品が出回るということは、もとが優れたものであるからで、喜んでいいような悪いようなということですね〜。

   今日は「トロイ」が招待作品で、ブラピが登場〜!!彼はこの「トロイ」のために、体重増やして、ムキムキになってます。この映画、もうやってるから観にいこうかな〜。でも、まずは月曜日にキルビル2を。

   普通はフランスは水曜が映画公開開始日なんだけど、最近、時々違う曜日に公開になるのは、まさに、海賊版防止策として世界中で同時に公開するためだそうな。でも、キルビル2は日本ではもうやってるのにね〜。

 

ヤッチマイナぁのひと言ではすまないこともある。

2004.05.12

    今日のフランスでの二大ニュースは、例のイラクで処刑されたアメリカ人の話、そしてカンヌ映画祭開幕。

    まずアメリカ人の一件では、「文化の違い」に焦点が当てられてました。アメリカでは二通り、一般人を処刑して、なんて野蛮な民族なんだと憎悪を抱くタイプと、軍隊引き上げないし、捕虜にひどいことまでしてそれみたことか、報復されたじゃないかと思うタイプ。イラクでは、宗教や習慣の違いから、イラク人捕虜が受けた辱めは死ぬより耐え難い行為。それに比べれば殺されることなんかたいしたことない、首のひとつやふたつがどうだって言うんだ、というのがインタビューされてた普通のおじさんの意見。水煙草を美味しそうに吹かしながら、けろっと言ってのけた。この戦いの壁は厚いな...。

              
     「ヤッチマイナぁ」「手や足は置いてってもらうよ」のタランティーノ監督が審査委員長のカンヌの映画祭。(キルビル1では首も飛んでたな...) 今年で57回目を迎えます。昨年はなんだかパッとしない映画祭だったようですが、今年は招待作品や参加作品にクリエイティヴで粒が揃っているらしい。オープニングの上映映画はスペインのアルモドバールの映画。60年代初頭のスペインのカトリックの男子寄宿学校での神父と少年二人にまつわる危ないお話とその後日談らしい。主役の青年はメキシコ人のイケメンくんがやってます。大きくなってオカマちゃんになる役。女装して、自分のお姉さんやお母さんに似ててびっくりでしたぁなんて言ってた。カワイイです。笑
     コンペ作品は全部で19本。日本の映画はアニメも含めて2本。韓国からも2本出品されてます。韓国映画はめずらしいので注目の的みたい。そのうち一作は日本のアニメがもととか。そして、王家衛の「2046」、キムタクが出てるやつゥ。張芸謀は招待みたい。アジアからは以上です。
     さて、どの映画が写真のPalme d'orパルム・ドールを確保するでしょうか?

    

 

友の会カード

2004.05.11

    やっと晴れて気温もちょっと上昇。でも夜は冷えるゥ。東京はなんだか暑かったみたいですね〜。こっちはどうなるのか。このまま暖かくなってゆくのかいな〜。

    今日はうちで午後、レッスンがあったので、お部屋をちょいとお片づけしたり、なんたりで、1日が終わってしまった。せっかく久しぶりにお天気になったのに、外に出たのは7時過ぎ。こちらはまだまだ明るいので気持ちいい感じでした〜。ってどこに行ったというほどではなくて、お隣のスーパー、モノプリへ。     今、そのモノプリでは友の会カードみたいなのの勧誘を盛んにやっていて、うるさいのだ。先日はレジのお姉さんに聞かれたし。今日は入り口で待ち構えていて勧誘。別にカードはタダだから入会してもいいんだけど、そんな興味もないしィ。特典っていってもたいしたことないし。庵主がモノプリに来るのはシャンプーや洗剤、トイレットペーパーといった日用雑貨品を主に買いに来るだけで、食料品のためにはそれ程利用してないし。食料品は、なんてったって中華街だからね〜。

     近所の中国のお茶屋さんでもカードがあって、買い物のたびにスタンプを押してくれるのだけど、期限が一年な上、結構な金額にならないとお茶の一杯もサービスにならない。最初は頑張ったけど無理でした。一度はカード忘れちゃったりして損したし。それで、この間、またカードは?って聞かれたので、前もらったけど期限切れちゃったし、新しいのいらないと断ってしまいました。あ、そうですか。ってあっさりだった。カードの恩恵こうむってるお客なんかいるのかな〜?

    お茶屋さんで買った抹茶の飴。明日、金桂花茶買いに行かなきゃ〜。カードどうしようかなぁ?

    

 

今日はフランスは普通の日、でも庵主には旗日〜!笑

2004.05.10


     今のアパートに越して、早いもので8年になる。階段なんかで会う人って、生活時間の関係もあるんでしょうけれど、だいたい決まっていて、その殆どがどちらかというとお年寄り。笑     棟はいっぱいあるのだけど、ワンフロアーにはこじんまり4軒のみ。でも、案外顔をあわせることない。1軒は数ヶ月前に97歳のお婆さんが亡くなって以来空き家。もう一軒は東欧系と思われる(なんとなくスラブ系っぽい言葉と顔つきなのです)家族。うちのドアの向かいのお隣は、始めのうちは空き家ではないのだけど、常住じゃなく、数年してから人に賃貸するようになった。いつも出入りの音だけで、それも夜中に鍵はガチャガチャ、ドアはせいいっぱいバタンバタンとやっかいなヤツだったのだ。一度、管理人に文句言ったことあったけど、そんなことぐらいで何が変わるものじゃない。(笑) しばらくしてから、出入りの時間帯やドアの開け閉めの音がちょっと変わって、はは〜ん、入居者が変わったのかな?と思ってた庵主。でも、なんかタイミング悪く、顔を合わせたことが全くなかったのでした。

     今朝は午前中から出張レッスンだったので、9時ちょっと過ぎにお出かけ。庵主がドアに鍵をかけていたら、背後で音がする。ん?! お、出てきたぜィ!ついに!どんなやつだべ?見てやろうじゃないか!と、鍵をかけ終わって振り向く庵主。やっぱりニコニコ感じよくご挨拶しなきゃ〜なんて思って、「ぼんじゅ〜る!」。

ほェ〜〜〜!!! 

向こうもはにかみながら「ぼんじゅ〜る!」。

ほェ〜〜〜!!!(庵主心拍数上がる)

ぬぁんと!ひェ〜〜、イケメンじゃんかぁ〜〜〜!!若くてカワユイ男の子だぁ〜〜〜!!心拍数さらにどんどん上がってる。お目にかかるの初めてですね〜、とか、なんだったら自己紹介とかしちゃおうかな?なんて思ってたのが、ぽ〜〜〜んとどっかへ吹っ飛んでいた....。
     先に、階段をば〜っと転がるように降りる庵主。今日は荷物多くてシンドイ。(おばちゃんガンバレ!!笑)本当に転がっちゃ大変と思いつつ、うわぁ〜、もっと話せばよかったぁ〜とか後悔しつつ、メトロに飛び乗ったのでしたぁ。

     いつも、お隣のイケメンくんの帰宅は夜中。何してんのかな〜?でも、朝はだいたい9時前後に出かけてる様子だけど。(しっかりチェックしてるゥ。爆)

 

ヨーロッパの日

2004.05.09

寒いのだ。
    フランスの東側は雪で埋もれているのだ! 山は雪だんべなのだ。 なんでもこの5月に積雪30cmなんていうところもあり、いきなりのことに、電気や電話がイカレてしまった地方もあるらしい。交通は当然マヒ状態。うへ〜〜〜。本来、この時期は気候も段々良くなり、連休もいっぱいあるので小ヴァカンスをとる人も結構いる時期だというのに、どうなってんでしょ〜〜?!

    パリの気温は、朝晩8度前後で、日中でも12〜3度。曇りか雨。今日は風は治まっているけれど、昨日までの2,3日はゴ〜ゴ〜すごくて、庵主は買い物に出て、再びメドゥーサに変身しておりました〜。笑 10日ぐらい前に、お天気で気持ちよかったので、冬物のほとんどを洗濯してしまった...(>_<) ババシャツに綿のとっくり、セーターといういでたちでございます。とほほ。ここで風邪なんか引いたらエライことになりそうなので、完全防備。暖房もガンガンつけてます。

              ***********

    このところ、連日、旗日のフランスですが、今日はヨーロッパの日。実はこの1日から、加盟国15カ国に新たに10カ国加盟が認定されてEUは総数25カ国に。新加盟は、チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、スロベニア、エストニア、ラトビア、リトアニア、マルタ、キプロス。検索したところによると、拡大後のEU面積は約400万平方キロで、面積、人口ともに約1,2倍、人口としてアメリカの1,5倍、1人当たりの国内総生産ではアメリカに匹敵する規模だそうな。う〜む。

    今日はシラク大統領はイギリスのブレア首相をお招きして懇親会ということでした。イギリスをなんとかそのうち欧州に加盟させようということらしい。現状では、経済面からいって、明らかにフランスやドイツは他国に足を引っ張られるばかりで、今回新たに国が加盟しても、厄介を抱え込む感じで、経済上の利点は殆どないというもの。これからユーロ貨幣統一、経済状態の均衡と安定など、いったいどうなってゆくのか。そしてまだまだ加盟を望んでいる国もあり、うへ〜どうすんべ、という感じです。

    さて、ブレア首相は学生時代パリに留学してたので、フランス語がしゃべれる。夏休みはこちらでのんびり過ごすことも多いのだけど、なんでも留学時代はカフェだかイギリス風パブだかでボーイさんのバイトをしてたとか。いたって普通の青年。今日は若者を数人囲んでの会見があり、その際に、トニーくん(51歳)、すっかりリラックスして、「ボクがカフェでギャルソンしてた時、ジャック(71歳)はフランスの首相だったんだよ」とのたまわったそうであぁる。トニーくん、今日は大英帝国の首相。(^_^)v

 

フランス現代史その2なのだ。

2004.05.08


     フランスの大統領は大忙し!だって、昨日はインドシナ戦争、今日は第二次大戦の終戦記念日だったんです。

     太平洋戦争は皆さんご存知の通り8月15日ですが、ヨーロッパは3ヶ月ほど先に終戦を迎えてました。44年6月6日が連合軍によるノルマンディー上陸作戦。次々と占領されていた村や町を取り戻し、8月25日、ついにパリ解放。これはルネ・クレマンによる映画「パリは燃えているか」で有名ですが、これはまたの機会に。 さて、その後、翌年45年5月7日にドイツは連合軍に無条件降伏し、8日、終戦を迎えたのでした。今年は59年目。残念なことに金曜の晩に、またしてもネオナチのシンパによってユダヤ人墓地荒らしがあり、遺憾の念に堪えない雰囲気での終戦記念日でした。朝から雨の中、大統領は例年のごとく、シャンゼリゼは凱旋門の真下にある無名戦士の墓に献花。お花、ちゃんとトリコロールになってるでしょう〜。(^_^)v
     ここはいつも火が灯っています。あんまり近づくと、警備のお巡りさんに叱られちゃう。以前に庵主の父が、近づきすぎて怒られたことがありました〜。笑

          *********

      去年の今頃ってSARS事件で大変だったんですよね〜。うっかりメトロで咳き込んでフランス人にサぁ〜ッと引かれたり、睨まれたりでした。笑 その後、大丈夫なんだろうかぁ?また別の形で何かが襲ってくるんじゃないか?う〜ん。

      それにしても、寒いです。今日は1日雨だったし、夜は冷えるし。暖房つけてます。

 

ホーおじさんが頑張った日

2004.05.07


ちょっとフランスの現代史に触れてみましょう!

    今日、5月7日は何の日だかご存知ですか?大概の日本人は「さあて?」と答えると思います。さあて?...。

    フランスは植民地をたくさん持っていて、中でもインドシナ(今のベトナムあたり)は大きな植民地でした。
    今からちょうど50年前の1954年5月7日。フランスは第一次インドシナ戦争で56日間に渡って繰り広げられたディエン・ビエン・フゥでの最後の激戦で、ホー・チ・ミン率いるベトナム軍勢に惨敗しました。フランスの近代戦史の中でもっとも悲惨な出来事とされています。 
    ディエン・ビエン・フゥはラオス国境に程近い、ハノイの西500kmの地です。(地図貼りました) フランス植民地軍は、ラオスや中国からの道を閉ざすという目的で、この山岳地帯に要塞を築いて立てこもったのですが...。フランス兵士総勢は1万5千人。ベトナム側は5万人。散々てこずったあげくに、ベトナム勢から集中砲火を浴びせられてついにフランスは降伏。
    この際、フランス側は3,000人余りの戦死者及び行方不明者を出しました。それ以外に1万人近くの捕虜も。後にその1/3がフランスに無事復員、1/3は外国籍、主にベトナム人で現地に残った様子、残りの1/3の約3,500人のフランス兵士は依然不明のままだそうです。

    ベトナムにとっては、この激戦の勝利が植民地支配から脱却するきっかけとなり、この降伏を機にジュネーブ協定が結ばれて、両国間で休戦が成立。しかし、ベトナムは事実上北緯17度線で分断されてしまって、後々記憶にも新しいベトナム戦争へと進んでいったわけです。

    という、以上のようなわけでして、双方にとって記念すべき大切な日でした。今年はその50周年で、ベトナムやフランスでは多くの式典がありました。

    今朝のラジオのニュースで、「今のベトナム人の若者は語る」というようなインタビューで、ある青年が、これからは戦争の歴史の中だけのベトナムでなく、世界経済の中でベトナムを発展させて名前を残さなければならないと言ってました。確かに、一般的に「ベトナム=植民地、戦争」の図式はどうしてもまだまだ定着してますね。日本のように戦争に負けても世界随一の経済成長を成し遂げる、というイメージを抱いているんだなぁと思った庵主。

    数年前に、以前務めていた会社のベトナム支社の現地社員3人がパリに研修旅行でやってきました。今でも、受け入れ態勢が整っていないとビザが取れないので、毎日のようにメールでやり取りして、書類を作ってあげたり。でも、文面が全部英語、それもフランス大使館宛の書類も英語だったので、どうしてフランス語じゃないの?と聞いたら、先方が、もうかなり長いことフランス語読み書きしてないからって。でも、それからメールはフランス語になって、電話でしゃべったりのフランス語もフランス人そのもの。
    パリで会った時にまた同じことを尋ねたら、僕は日本人とフランス語でしゃべったことないし(笑)、戦争終わってからは全くフランス語使わないしって。その彼は教育は全てフランス学校で受けてたから、庵主なんかよりもきちんとしたフランス語。でも一緒に来た秘書の女性ふたりは若い人で、フランス語、ぜ〜んぜん。ボンジュールも知らなかったんです。今はなんでも英語ですって。旅行して道なんか尋ねたりも、今は英語の方が通じるらしい。彼女達は日本語をちょっと勉強していたみたいでしたが、恥ずかしがって英語しかしゃべってくれなかった〜。控えめで清楚なとても感じのよい、日本ではもうとうてい見かけることの無いようなお嬢さんでした。でも、芯はメチャクチャ強そうだったぁ。(笑)

 

恨んじゃいけない

2004.05.06

ちょっと昨日の続きっぽく「鍾馗様」のお話。ネットで検索しました。

     鍾馗様というのは中国人なんですが、その伝説は中国の唐の時代にさかのぼります。その当時、山奥に住んでいた青年錘馗は、高級官吏となるべく都へ出て、試験を受け見事トップ合格。立派な称号を受けるのだけれど、髭面で大男で人相がとっても悪かったのだ。恐らく、田舎の山奥から出てきたまんまという感じ。それで、玄宗皇帝(楊貴妃の旦那さんね)に謁見してしまったのだ。う〜ん。当然皇帝には怖がられ(笑)、称号を取り消されちゃう。んまぁ〜〜。かわいそうに。そして鍾馗くんは絶望して自殺しちゃったのでした。ありゃりゃ。案外小心者だな。でも、庶民は彼の死を悼んで手厚く葬ったとか。で、その人がなんで今でも祀られてるか?

     それは、その後、玄宗皇帝がマラリアにかかり、熱にうなされながら、鬼が現れて悪鬼を退治してくれる夢を見ます。皇帝が夢の中でいったい誰なのかと尋ねると、自分はあの鍾馗だと答え、官吏の試験に落ちて絶望して自殺したが、手厚く葬られたのでその恩に報いるため、天下国家の災いを除くことを誓いに立てたのだと答えたらしい。恨んで出てきたんじゃないんですね〜。
     夢からさめた玄宗皇帝は、摩訶不思議、病気は全快、画家を呼んで夢で見た鍾馗を描かせ、皇帝は自分の命を救ってくれた錘馗を今後は神として祀ることにしたのです。以来錘馗様は、受験の神様・疫病除けの神として祀られるようになったのでした。

     というようなことでした。


そして、庵主の頭の中は今日も「恨み節」が回っております。

こんなのも見つけたのだ。↓ 女、女、女いのちの 恨み節    
     

 

端午の節句に恨み節

2004.05.05

    今日は端午の節句でした。日本では昔ほどこいのぼりをみかけなくなりましたが、ある時、5月にハワイにいったら、そこらじゅう鯉のぼりだらけでびっくり。現地の人たちは「KOINOBORI」ってちゃんと言葉も知ってて、さすが日系人が多いからですね。

    この端午の節句、もともとは中国は紀元前に遡りますが、日本では奈良時代頃から祝われてますが、もとは季節の変わり目で病気や災厄を祓うための行事。それが段々と武家社会になって男子の健康や武運を祈る行事から、徳川時代には今も続いているような武者人形や鯉のぼりなどを飾るようになったそうです。菖蒲は薬草で無病息災を願って用いられ、また「尚武」と通じて男子の健康等を願ったということ。鯉のぼりは、「鯉が竜門の滝を登ると竜となって天をかける」という中国の故事に由来し、男子の成長と出世を象徴しています。

    ちょっと端午の節句を検索してて、鍾馗(しょうき)様って関東中心でしか五月人形に飾られないらしいことが。中国に由来する魔除けの神様なんですが。庵主は男の兄弟がないので、あまり詳しく知らないけれど、鎧兜以外に必ず鍾馗様がひげをたっぷり蓄えて構えてるのが五月人形のイメージ。

    中華街の春節のパレードにも鍾馗様いるんですよ〜。中国では端午の節句は廃れてしまったので、中国人の友人達は日本で今でも行事として生きているのに驚きます。でも、粽は以前はこの季節に中華のスーパーでサービスに配ってました。最近くれないなぁ。笑

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    今日は朝から雨だったり晴れたり。急に真っ暗になったり青空で日がさしたりの繰り返し。そして気温がぐ〜〜んと下がりました。この数日、あちこちの掲示板でキルビルのことが話題になってて....17日のパート2のパリでの公開に合わせて、再公開されてるパート1を復習の意味で(笑)観に行きました〜〜。\(^o^)/うふふふふ。国立図書館近くの映画館へ〜。表にはパート2の大きな宣伝ポスターが。ゆったりふたりがけシート。夕方だし人はまばら。私のようにリピーターっぽい人も。笑 
    やっぱり殺戮シーンはモノクロの方がいいと思うなぁ、絶対。あれ、日本バージョンみたいにオールカラーじゃ、ちょっときついかもォ。血なまぐさいのが匂ってきそう。(>_<) そして、最後のエンディング、今日はじっとじっと待ちました。「恨み節」。長いエンディングロールなのよねェ。最後はとうとう一人になってしまった庵主。でも、この梶芽衣子の「恨み節」を聞くために来たようなもんで、頑張っちゃった〜。(^_^)v おかげさまで、帰り道、ブラブラ歩きながら、ずゥ〜っと歌ってました。今も頭の中、恨み節です。♪爆

 

パリの環状道路PC

2004.05.04


     日本は長い連休なのに、ネットをめぐってみるには、皆さんお仕事とか、どこにも行かないとかが殆ど。おまけにお天気もあんまり良くないみたいだし。もったいなぁい。

     こちらも今日から天気が崩れてきました。午前中は、ま、すこしは天気だったけど、風がすごい!つい普通に出かけてしまい、髪の毛が舞い上がってぐしゃぐしゃで、またまたメドゥーサのような状態になってしまった庵主でした。(笑)気温も下がって涼しい。いいお天気が続いてたのになぁ。

     先日、マロニエの赤い花を紹介しましたが、ケレルマンの公園の手前の街路樹が、実はみんな赤いマロニエでした。白い方が圧倒的に多いので、そこもそうだと思い込んでたのだけど、今、満開できれい。ケレルマンの公園はうちからイタリー広場と反対方向に7〜8分歩いたところ。去年の秋にマロニエの実を拾いに行った公園です。
     この写真の大通りはパリの環状道路。高速と普通とあり、ここは普通の方で、俗称PCペーセー。プティット・サンテュールの略です。この道路はものすごく混む。PC専用のバスがあるのですが、道が混んでて役にたたないことも。そこでただ今路面電車の路線工事中です。あと2〜3年かかりそう。今はその工事のせいで、もっと道が混んでる。(>_<)

 

キャベツの端っこちゃん

2004.05.03

     今日は午前中といっても昼近くだったけど、モノプリ(近所の普通のスーパー)へ。お天気がよくて気持ちいい。角の花屋さんでは歩道にいっぱいお花や植木を出して、お手入れしてました。鉢植えの白いテッセンが光っててきれい。

     モノプリでは、出産祝いのカードのデザインのために例文やイラストをカードコーナーで盗み見る庵主。ふふふ。他のものに比べると種類はそんなになく、どれも似たようなものでしたが、女の子用はピンク系、男の子用はブルー系。お決まりのパターンですね。イラストは、ガラガラ、おしゃぶり、乳母車、くつ(ピンクかブルーね・笑)、くまさんとか。コウノトリというのは一つしかなく、キャベツにいたっては全くなかった。時代遅れなのかな〜。やっぱり。この二つは、どちらにしても簡単なイラストにはなりそうもないのでパス。
    でも、言葉ではキャベツはしっかり残ってまして、赤ちゃんはべべですが、別名bout de chou ブゥ・ドゥ・シュウ、つまりキャベツの端っこちゃんともいいます。

     家に戻っていろいろ試した結果、ガラガラ、乳母車、くまさんなどが有力候補に。一応こんな感じ。↓明日もっと練ってみますが。

 

桐満開

2004.05.02

     いい天気なのかそうじゃないのか、よく判らない1日。気付いたら今日は日本人会の俳句会の投句締切日だったのだ〜。あわてた庵主。(^^ゞ 夕方になってからちょっと近所の公園までぶらぶら。けっこう暖かく、日曜の午後だから人がいっぱい。子供もいっぱ〜い。賑やか過ぎて俳句がひねれないな〜。ということで、もう少し足を延ばして大きな公園へ。ここは広いからちょっとはマシでした。マロニエも桐もリラも、他にもいろいろお花が咲いていて、きれいな鳥も見かけたし、気持ちいいですね〜。

     さて、いよいよイタリー広場の桐も満開に近づきました!写真は昨日撮ったもの。すごくお天気よくて、これ、夜の8時近くです。日没はただいま夜の9時過ぎですので、まだまだ昼間の感じでしょ?
     昔から、火事場で焼き残るのは桐ダンスというぐらい、水分を多く含んだ木なので、昨年のあの酷暑も難なく切り抜けて、元気でした。
     中国では太古より、桐の木には鳳凰が止まって「聖天子誕生」と鳴くとされて、非常にめでたい木とされてます。だから日本でも皇室の紋章として古くは使用されて、功のあった武将には桐の紋が下賜されたということです。織田信長も使ってましたね。一時は乱用されたので桐の紋章の使用を禁じたこともあったとか。今でも比較的メジャーな家紋です。

     イタリー広場には鳳凰は飛んでくるかなぁ〜。中華街近いし...な〜んちゃって!笑

 

らんらんらん、すずらん、らん。

2004.05.01


え〜、今年もメーデーですずらん(MUGUET ミュゲ)の日がやって参りましたぁ。

昨年の日記よりちょっと切り取って手を加えますと:

   [すずらんはもともとアジア、それも日本が原産。それがフランスに渡来してこの地に適応され一般化したのは中世の頃だったとか。
   すずらんは長い間にわたって再生や復活と春の象徴とされ、従って自然のかたちで幸福や幸運のシンボルとなり、1561年5月1日に、時の王様であったシャルル9世がこの日に幸運を願ってすずらんを贈るという習慣を確立したそうな。]

   というのが、まづひとつ。そして、
   
   [その後、1907年、さらには1936年以降、5月1日のメーデーに合わせてそのシンボルにも。この「5月1日」は、1889年にはメーデーといわれる労働者の日としてパリで開催された国際会議で制定されており、これは1886年5月1日の一日8時間労働を訴えたシカゴの暴動で命を落とした労働者の追悼の意を込めて定められたそうです。

パリでは1890年の労働者のデモの際に、すずらんをシンボルのひとつとして使ったことから、メーデーにも欠かせない花となり、
今のように街頭ですずらんを売るようになったのは1936年頃からということ。]

   以上のような理由で、毎年、5月1日には写真のような具合で、人通りの多そうなメトロの口付近などで売られています。今年のお値段はお花3本で1,50〜1,70ユーロぐらいだから、\200前後ですね。去年はいくらだったかなぁ。少し値段下がったような気がするけど。他のものはみ〜んな物価があがって、辟易してるんですが、すずらんは違うみたい。ものすごくいい香り。香りをお届けできないのが残念で〜す。

 


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